東洋のマタハリといわれた川島芳子は清朝最後の王族「粛親王」の第14王女で，二〇三高地に向かう途中にその旧蹟がありました。最近「北京で処刑されたはずの川島芳子が長春で暮らしていた」というニュースがありましたが，真相はどうなのでしょう....？
旅順「東鶏冠山堡塁」
再び旅順を訪れました。12月，大連は冷たい季節を迎え，訪れるひとも少ないようです。雪がちらつく日もありますが，風がものすごく冷たい！あるいていると，鼻水がたらっ～と落ちてきそうです。ダウンジャケットなどのフードをすっぽりとかぶってあるく大連の町のひとの姿に，あらためて納得です。
そんななか「冷たいだけの冬の大連」（^^;）に，子どもたちが遊びに来ました（小生は大学の講師の授業が年末まであるので，来年１月の正月明けには日本に帰る予定です）。
で，まぁ夕食には「餃子」でもと，店に予約をいれたのはいいのですが，この予約がまたたいへん！ここには日本語がわかるひとはいません ^^; 下手な中国語で何とかかんとか予約はできたのですが，ちゃんと予約ができているか，ちょっと心配です。
次の日，店にいってみると予約はできていました ^^v が，小生，大学の講義で店に来るのが遅れちゃいました。その間「あと一人，遅れてくるから，もうちょっと待ってて」というのが，なかなかわかってもらえなくてたいへんだったそうです ^^;
以前にも来たことがあるのですが，「こんなこと」になると店員さんがたくさん集まってきて「あーだ，こーだ」「どうした，こうした」ということになります。なかなか，たいへんです ^^;
で，それが一段落したときに小生が到着。と，前に「あーだ，こーだ」で親切に対応してくれた「お姉さん」が顔を出し，小生の顔を覚えていてくれました（何しろ覚えやすい顔です ^^;）。「ニィハオ，アラァ，コノマエノオキャクサン（多分そんなことだと）」。で，餃子をおいしくいただくことができました。
二〇三高地
次の日，真っ青に広がる空の下，旅順へ。前回は「まぁ，いってみるか」と，路線バスで旅順に向かいました。
東鶏冠山堡塁
旅順はご存じのように，区内には軍港があり，一般外国人は立入禁止です。許可証がなくてもいけるのは「二〇三高地」と「水師営」，許可をもらっていけるのは「東鶏冠山堡塁」の３ヶ所です（町中をうろうろしながら，これらの場所にはいけません）。それ以外は「原則」禁止で，公安に見つかって「逮捕」されると「罰金5000元（約75,000円）」だそうです。昨今は円高で罰金の額も少なくてすみそうですが.... ^^v＋^^;
東鶏冠山堡塁
で，前回はタクシーの運ちゃんに案内されるままに，いくつか史跡を見てきましたが，「逮捕」されなくてよかったです（私服の公安もいるそうで，日本語を喋らなくても，服装や雰囲気でそれとわかるんだとか....小生たち，普通に日本語で話をしながら，史跡を見てまわりましたが，そういえば，二〇三高地や水師営には日本人やツァー客がいましたが，某所には一人もいなくて，日本語でぺちゃぺちゃ話をしている小生たちを中国人団体客がヘンな目で見てました）。
東鶏冠山堡塁
で，今回は許可をとって，旅順へ。ただ，時間がなくて，許可を申請すれば見られる（こともあるとか）旅順の刑務所などは中に入っていません。次回は，許可を申請して見てこようかな（旅順も来年には外国人に開放されるという話をききますが，さてどうでしょう？）。
旅順刑務所
そんなわけで，旅順刑務所は建物だけです。白い建物がロシアが造ったもので，煉瓦の建物が日本がロシアにかわってここを租借したときに，日本が建てたものです。伊藤博文の暗殺者とされている「安重根」もここに投獄され，翌年，処刑されました。写真を撮っていると，係員らしき女性が「何してるの？何か用なの？」って，訊いてきました ^^;
粛親王府
「東洋のマタハリ」といわれた川島芳子 ── 彼女は清朝最後の王族「粛親王」の第14王女だそうです。二〇三高地に向かう途中に，その「粛親王府」の旧蹟がありました。最近，「北京で処刑されたはずの川島芳子が長春で暮らしていた」というニュースがありましたが，真相はどうなのでしょうか？
旅順駅
旅順駅，ここも「禁止区域」です。例によって，建物だけ ^^; その背後にそびえるのは日本が建てた「白玉山」の慰霊碑です。ここは眼下に軍港を見下ろす場所なので，もちろん「外国人」はダメです。慰霊碑の後ろに，神社が建てられていたそうですが，文化大革命のときに破壊されたそうです。今はテレビの電波塔が建っています。
旅順には旧日本軍の「旧悪」を晒す多くの史跡が残されています。関東軍の司令部などもあり，小生としてはすぐにでも「開放」してほしいところですが，さて，来年には「旅順全面開放」になって，それらを見られるのか....？