ボロブドゥール寺院はシャイレーンドラ朝の時代，８世紀末に建造された仏教遺跡で，プラバナン寺院は古マタラム王国の時代の９世紀末頃から造られ始めたヒンドゥー教の寺院です。
プランバナン寺院
世界遺産 ボロブドゥール寺院と 世界遺産 プランバナン寺院の９世紀のジャワ島を代表する遺跡を訪ねました。どちらも校外研修の格好の場所となっているらしく，中学生や高校生たちで溢れていました。
ボロブドゥール寺院
ボロブドゥール寺院下層の方形の回廊には仏教にまつわるさまざまなレリーフが施されています。また，上層の円壇には数多くのストゥーパがあるのですが，うち一つの覆いがなく，ストゥーパのなかの仏像が剥き出しになっています。
「ボロブドゥール寺院遺跡群」はジョクジャカルタの北西約40kmに位置する。1814年，当時のジャワ島副総督のイギリス人ラッフルズによって発見された。建築年代には確証はないが，８－９世紀にかけてこの地に仏教文化が栄えた頃のものと推定され，仏教建築の最高峰といわれている。ユネスコの呼びかけにより，1972年から国際的な協力のもと10年の歳月をかけて修復工事がおこなわれた（「世界遺産センター」に拠る/一部改）。 観光を終えて，出口へとあるいていると，｢例」の物売りが近づいてきます。手にいっぱいの「お玉」を持っていて，買ってくれといいます。千円とか....。「要らない」というと，お玉の数がしだいに増えてきます。５個千円，６個千円....10個千円！要らないよ，１個でも10個でも....いくら安くても要らないものは買わない主義です（当たり前です）。みんなに配るお土産に買うのならいいけど....。でも，小生，基本的に他人にお土産はほとんど買いません。ただ，これが売れれば今日一日のご飯代にはなるのでしょう，きっと....。
プランバナン寺院も例外ではなく，多くの学生たちでいっぱいです。この天に炎をかざすようにそびえる寺院を眺めていると，中学生くらいの女の子が４人やってきました。
── May I take a picture?
と，訊いてきます。ん？....小生，これを「あたしたちの写真を撮ってくれますか？」と解しました。だって，こんなオジサンの写真を撮るほど物好きな中学生はインドネシアにはもちろん，日本にも世界にもいないでしょうから.... ^^;
── OK!
と応じると，
── Are you Japanese? Can you speak English?
と，たたみかけるように訊いてきます。やはり，
── Yes. But, a little.
などと，訳のわからない英語で応じると，彼女たちは私の横に並び，一人がカメラを構えるではありませんか！ありゃ？何なんだコレは？
── May I take a picture?
なのか....。せっかくなので，精一杯いい「おじさん顔」をして，カメラに収まりましたが，何となく狐につままれたような話で，シックリしません。で，小生，「これはきっと彼女たちに出されれた校外研修の課題なのだ」という結論に達しました。「日本人のオジサンの写真を必ず１枚は撮ってくること！」 （でも，こんな課題なんてあるのか....）。
「プランバナン寺院遺跡群」はジャワ島中部にあるヒンドゥー教の遺構。シヴァ信仰を中心としたもので，９世紀後期の建築と推定されている。当初は広大な寺院建築群であったと見られているが，現在，修復ないし復元されているのはその中心部の石垣に囲まれた110m四方の区域のみである。主建築として東西２列に３基ずつの祠堂が並び，その他の小祠堂を含めて，全体がジャワ随一の雄大な規模の建築群であったことを示している（「世界遺産センター」に拠る/一部改）。